11/1(日)に、Tokyo Design Week 2015内、西野アトリエ&カフェにて行われましたインタラクティブ・デザイン部門の決勝戦のレポートをお届けします。
一般のお客さんも観覧出来る形のイベントとなり、すこしいつもと違う雰囲気にてイベントをお届けさせていただきました。
インタラクティブ・デザイン部門賞とは、デザイン性や表現手法をより重視する部門賞で、今年新設されました。課題解決にはならなくても、ユーザーの【感性】に訴えかけるような、先鋭的な【体験】を届ける作品を募集し、デザイン・アートとテクノロジーの高い融合を評価する賞です。
運営パートナーとしてTMCN (Tokyo Motion Control Network)んにご協力いただいている賞になります。
審査員紹介
インタラクティブ・デザイン部門の受賞作品を選出する審査員として、こちらのお三方に評価を頂きました。
写真右から
・真鍋大度 氏(Rhizomatiks ディレクター )
・杉山知之 氏(デジタルハリウッド大学 学校長 )
・伊藤武仙 氏(Tokyo MotionControl Network )
受賞作品から、発表順で作品を紹介させていただきます。
作品紹介
<インタラクティブ・デザイン部門賞獲得作品>
■作品名:gの天秤
人間の価値を図る言葉の重さを図る天秤
測り皿の上に「人間の価値を測る尺度となる言葉」をランダムで表示し、比べられた単語のどちらのほうがより重きが置かれる言葉であるのかを天秤にかけ可視化する作品。8ヶ国語の言葉の中からランダムに二語、どちらが重い言葉なのか測ります。
武力よりも明日の天気が分かることが重視され、女性でありながら国を統べる女王となった邪馬台国の卑弥呼の逸話に着想を得たという開発ストーリーを始め、天秤らしいゆらりと傾く動きなどのこだわりの機構も、延々見つめていられそうな癖になる魅力を発している作品です。
↓実際の動作と機構の説明
【インタラクティブデザイン部門決勝】#MA11 #tdw2015 実際の動作と機構の説明 pic.twitter.com/zjBHckkKVO
— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 11月 1
こちらの作品は部門賞賞金20万円の獲得と、Mashup Awards11のFinal STAGEへの進出権の獲得となりました!!
おめでとうございます!
■作品名:路上絵本
絵本型の箱のなかに無線プロジェクターが入っている可愛らしい外見の作品
小さい子供がいるご家庭にて、絵本をよりインタラクティブにしてお散歩を楽しむために作られた作品です。機構としては、スマホのアプリ上で任意の文章を選択すると、プロジェクターで投影できるというもの。
↓プレゼンの様子(説明動画)
【インタラクティブデザイン部門決勝】#MA11 #tdw2015 ムービー pic.twitter.com/jCeHAZl4pw
— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 11月 1
【インタラクティブデザイン部門決勝】#MA11 #tdw2015 ムービー2 pic.twitter.com/Hr5vQb4jL2
— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 11月 1
散歩中にあるオブジェクトに文字を浮かべるだけで、いつもの街が楽しくなる、お散歩の演出装置とも呼べる作品かもしれません。
■作品名:SyncRing
指輪サイズの装着タイプのガジェット
ライブ会場などで、みんなの動きをシンクロさせるインターフェースとそれを可視化する機構が開発されており、すでに実際のアイドルライブでも実用済み。
LEDと赤外線ライトが装着されており、赤外線を駆使してシンクロ率計測をする機構の完成度の高さをはじめ、限られた予算で安価にガジェットを作成した工夫・設計もある作品です。
↓使用デモムービーを見ながら説明
【インタラクティブデザイン部門決勝】 #MA11 #tdw2015 ムービー2 pic.twitter.com/7ueGNK2a93
— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 11月 1
↓質疑にて、どう動いているのか、シンクロ率を見せるのかについて
【インタラクティブデザイン部門決勝】 #MA11 #tdw2015 質疑にて、どう動いているのか、シンクロ率を見せるのかについて。 ゲームのような画面で見せることができる pic.twitter.com/T30STqZSuU
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■作品名:参式電子弓
弓型のVRゲームデバイス
弓自体にジャイロ・加速度・GPSその他の複数のハイスペックセンサとレーザープロジェクターを搭載し、弓の動きに連動した映像が投影される仕組み。開発のきっかけは没入ゲームをする時のヘッドマウントディスプレイの抱える問題をなんとかしたかったとのこと。
↓質疑にて行われた実演デモでは観客席から驚きの声が!!
【インタラクティブデザイン部門決勝】 #MA11 #tdw2015 実演で会場から感嘆が pic.twitter.com/vj0D3lkVk5
— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 11月 1
プレゼンは、開発のきっかけの話や、前身の弓(壱式・弐式)の話が登場し、この作品の完成度を裏打ちするようなブラッシュアップの歴史を感じるものとなりました。
■作品名:HEART SHOOTER〜あなたのハートに〜
http://hacklog.jp/works/5644
胸に装着したハート型のデバイスでドキドキを可視化
銃型のデバイスでアイドルに胸を撃ち抜かれるとズキュウウゥンとなる仕掛けが搭載されています。
この作品は1週間前に行われたデザイナーズハッカソンにて、決勝進出権を獲得した作品となります。他の作品とは異なり、たった10日間という短い時間のなかでプロダクトをブラッシュアップし、高い完成度を披露したこの作品には審査員も驚きの声。
↓実演(ビビッときた瞬間)
【インタラクティブデザイン部門決勝】 #MA11 #tdw2015 ビビッときた! pic.twitter.com/xNWpwQSdpW
— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 11月 1
作品のみならずプレゼンテーションの演技もかなり完成度が高かったことも注目ポイントでした。
■作品名:SOUND OF TAP BOARD / チーム名: sound of tab board project
タップダンスを拡張した作品
タップの音を別の音に置き換えたらどんな表現になるのかという、実際のタップダンスの拡張と合わせ、子供も楽しめるインタラクティブな装置としての側面もプレゼンいただきました。音が重要な作品であるため、是非プレゼンの様子を音付きでご覧ください。
↓実演のタップダンス
【インタラクティブデザイン部門決勝】 #MA11 #tdw2015 実演タップダンス! pic.twitter.com/wHEGzbAjtr
— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 11月 1
↓「実際にやってみてレイテンシなど確認したい」っと審査員の方が試すシーンも!
【インタラクティブデザイン部門決勝】#MA11 #tdw2015 質問 実際にやってみてレイテンシなど確認したい pic.twitter.com/IVIEYE2c1r
— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) 2015, 11月 1
審査時間中の作品体験時間の中では親子連れに強い人気を見せた作品でした。
発表された作品は以上です!
イベントの様子
TDW来場の方も見られる形でのプレゼン
冒頭でも触れましたが、今回参加者以外の方も見られるの形でのプレゼンとなり、立ち見の観覧が出るほどの賑わいとなりました!
また、プレゼン時に驚きや笑いの声などがあり、とても素晴らしい時間と空間でした。
インタラクティブを体験
審査している間の10分足らずと少々短い時間の間ではありましたが、作品に触れられる時間では作品を体験したり、覗き込みに来る方々も。
【インタラクティブデザイン部門決勝】#MA11 #tdw2015大人の方が大はしゃぎ https://t.co/XnB138UieApic.twitter.com/XnB138UieA
— Mashup Awards (MA) (@mashupaward) Sun Nov 01 06:17:43 +0000 2015
イベントラストは集合写真で!
ご参加いただいた皆様、素晴らしい作品をありがとうございました!
あわせ、イベントにあたり、大変お世話になりましたTMCNの皆様、Viling様、審査員の皆様、本当にありがとうございました!
編集後記
完成度、コンセプト、見応え、どれをとっても一級線の作品ばかりが出揃った部門賞決勝となりました。
会場となった場所も合わせて、いつものMAとすこし違う、でもとても良いものだったと感じています。見ている側としても創作意欲を掻き立てられるものばかりでした。
編集後記という場所なので、個人的なことを記させていただきますが、今回個人的に注目していたのが「HEART SHOOTER〜あなたのハートに〜」でした。
このプロダクトの始まりとなった1週間前のハッカソンから、部門賞決勝のイベントの当日を迎えたこの作品。
ハッカソンで結成したチームというのは日中仕事などがあり、お互いの都合が合わなかったりしたりするので、ブラッシュアップなどの時間を取るのが大変だと思っていたのですが、前日に泊まりこみ作業で仕上げたという話を聞いて、チームの仲の良さと、プロダクトにかける思いがとてもいいなと感じました。
また、チームのメンバーのかた曰く、とてもバランスの良いチームであり、また何か別の物も作れそうだという話をしていたので、今後の活躍にも期待をしたいと思います。
また、今回の作品の激痛を伴うプレゼンにあたり、何がスゴイかってチームメンバーに「自分ドMなんで!」って爽やかに言い切れるメンバーが居たというのが、正直奇跡的だなーと感じる部分でした(役割としてはドM担当だけではなく、エンジニアさんだそうです)。
これからも素晴らしいチームと作品が生まれればいいなと願っています。
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