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会津ハッカソン|MA2016

会津若松独立計画ハッカソン〜ICTの力で会津を独立させよう〜

2016.08.24

「会津独立計画」という難しいテーマに挑む!
会津若松市提供の人口メッシュオープンデータ利用の位置ゲーや、地域仮想通貨、AI国王などなど…
 
ついに!MA2016のハッカソン予選が始まりました。(正式リリースまだですが…)
このハッカソンで最優秀賞になった作品は、準決勝である2ndSTAGEに進むことができます。
 
今回のテーマは「会津の独立」。例えばこんなプロダクトを求めてみました。
・会津が独立し世界の中心と感じられるようなプロダクト
・会津発でグローバルに通用する可能性を感じられるプロダクト
・会津若松の地を自慢したくなるようなプロダクト
難しいテーマかと思ったのですが、全てのチームがガチでこのテーマにチャレンジし、他のハッカソンではあまり見られない作品が多数開発されました。
 
そして、今回のハッカソンの特徴はなんといっても学生が多いこと。
参加者20名中、大人はたったの5名。4つの学生チームに大人は2人だけ混ざり、残りの3人の大人は「ぼっちソン」となりました。

▶発表作品

今回の最優秀賞は、以下の項目を基準とし、審査が行われました。
①アイデア:独自性、新規性のあるアイデアか
②完成度:2日間の努力が反映されているか
③デザイン:使っている人を楽しくさせるしくみ
 
<最優秀賞>
①作品名:SPR COIN /チーム名:spiritual DB
地域仮想通貨アプリケーション
大きな仕組みをつくらずとも、地域の仮想通貨をやり取りできるアプリ。
最優秀賞おめでとうとざいます。(賞品は何故かすいかとhue)
作りたいものの理想がとても高度な気がするので、2ndSTAGE(準決勝)でどこまで完成形に近づけてくるのか?いまからとても楽しみです。MashupAwards本戦は、ハッカソンとは違う戦略が必要になってきますよ。
 
今回はこちらのおふたかたに審査いただきました。

・本島 靖氏(会津若松市役所情報政策課)
・前田諭志氏(株式会社デザイニウム)
 
 


 
惜しくも最優秀賞は逃しましたが、他にも素敵な作品がたくさんありました。
会津若松市が独断と偏見で決定する「市長賞」を獲得した作品もあります。
 
①作品名:キングベコ /チーム名:United States of Aizu
会津若松市政についての質問になんでも答えてくれるAI国王
hacklog.jp/works/48099
会津若松市のホームページやオープンデータ、独自の会話データベースを作成し、キングベコエンジンを実装。
「国民年金の保険料について教えて」「所得税について知りたい」などの質問をするとキングベコがこれらのデータを活用して回答してくれます。


↓国王に質問するデモ「犯罪の増減傾向を教えてください」(音が聞き取りづらくてすみません)

問い合わせ対応をAIでできたらという、利用シーンが思い浮かんだという審査員の本島さん。
前田さんからも、「キングベコは動いているのを見て、実際のオープンデータを取り込んで、アウトプットを出すエンジンを自作したところは非常に技術力を評価できる。」とコメントされていました。
 
こちらは市長賞を獲得しました。おめでとうございます。(賞品は日本酒)

 
 


 
②作品名:Iotラジオ /チーム名:Ohisama
会津若松のラジオ福島を受信して、ストリーミングするWebSDR(ソフトウェア無線)
hacklog.jp/works/48100

ソフトウェア無線(Software-defined radio)とは、電子回路(ハードウェア)に変更を加えることなく、制御ソフトウェアを変更することによって、無線通信方式を切り替えることが可能な無線通信、又はその技術。
送信プログラム、サーバープログラム、受信プログラムすべて、javascriptで実装。
詳しくはこちらをご覧ください。→ jsrun.it/ohisama1/wwiq

↓ラジオを受信してストリーミング(音声が聞き取りづらくてすみません)

 


 
③作品名:どこでも会津 /チーム名:徳納さん
世界中の都市と会津若松市を比べるサービス
hacklog.jp/works/48101
比べたい市を検索すると、その場所に会津若松市の輪郭を重ね合わせます。人口と面積を会津若松と比べた比率も表示。 Leap Motionで地図をスクロール、拡大・縮小します。

↓リープモーションで動かすデモ

比較方法としては、そのままの形を中心地で重ねあわせるだけでなく、水が貯まるような形で表現できるとさらにわかりやすいですね。というアドバイスが審査員の方からありました。
本当は比較したものにかんして「へぇー」という表情をHVC-Cで判断し、意外性のあった比較事例の統計もとりたかったとのこと。デバイスドリブンでの企画力がすばらしいですw。
 


 
⑤作品名:AIZU – GRID(アイグリ)
陣取りゲーム要素のはいった地域独立位置ゲー!
hacklog.jp/works/48103

会津若松市のグリッドに区分されたオープンデータを利用した位置情報ゲーム。グリッド単位で制圧していきます。「都会のプレイヤーのほうが有利」という点を払拭し、どのプレイヤーも平等にゲームを楽しむことができることを意識。

地図上にグリッドを表示するところまでで、デモは作れなかったとのこと。・・・残念。
参加者から、オセロ要素もいれると面白いかも?なんて意見もでていました。
 


 
⑥作品名:92(18から始める国民取りゲーム)
会津若松を練り歩き国民を奪い合うゲーム
hacklog.jp/works/48107

プレイヤーは”官僚”としてどこかの国の国民となり、自分が所属している国で一番国民を仲間にすると”領主”になれます。 自分で国民を集めて独立し”自分の国”を作り、領主となることも可能です。
こちらの会津若松の人口メッシュオープンデータを利用した作品です。

↓プレゼンの様子


⑦作品名:独立国家育成計画~恨み晴らさでおくべきか~ /チーム名:長州藩士
街にビーコンを設置し、ビーコンから会津若松にはこびる恨みを読むことができるアプリ
会津若松の「恨みマップ」と「恨み一覧」を見ることができます。現地(恨みポイント)に訪れビーコンを検出すると、恨み詳細を見ることが出来ます。
この作品は会津市役所職員がぼっちソンとして開発。街ナカにビーコンを置きたいけれど、動くものがないとなかなか置かせてもらえないため、自分で作ってみたとのこと。

↓動作デモ

恨みを読むだけでなく、「許せるボタン」と「許せないボタン」を配置して、現在の会津の恨み濃度が図れると、そろそろ長州と仲良くなってもいい時期なのか?などわかって面白いかもという意見もありました。
 

今回発表された作品は以上です。
MashupAwardsはハッカソンなどで負けた作品のほうが勝ち上がる傾向にあるので、まだまだチャンスは残っていますよ!オンライン審査やテーマ賞など、2ndSTAGEに勝ち上がる道が多いのも、MashupAwardsの特徴の一つです。なので、作品のブラッシュアップを続け、是非応募してくださいね。

▶イベント風景

今回は、ハッカソン会場である会津大学がトライアスロンのコースとなっている関係上、2日目は8時からスタート。公式Hack時間はいつもより少し多めの13時間となりました。
(徹夜してたチームはもっとですが)

 
そして、山形から車で参加してくれたおとうさんが、1日目はぶどうを、2日目にはスイカ(でんすけ)をもってきてくれました。なんだか人の暖かさを感じました。
スイカはさすがに食べれなかったので、最優秀賞チームの景品になりましたが…食べてみたかった。
(ぶどうはめっちゃ食べました!)

 
<インプット>
インプットタイムでは、会津若松市役所の伊藤さんより、オープンデータについてお話いただきました。

会津若松市は住民基本台帳がGIS化されてます。(なんと毎日更新!)
ピンポイント情報だと個人の場所が特定されてしまう可能性があるので、1辺250mの正方形の網(メッシュ)の中に、人口が何人いるのか?という表現手法でデータ公開しています。
このGIS的なデータを使って、会津若松市の人口分布について…というよりも、位置ゲー的な何か、全然違う視点から、楽しい何かがいるよみたいなものを作ってくれたらな。なんて期待しています。
会津若松市のオープンデータサイトである「DATA for CITIZEN」を参照し、どんなデータがあるのか見てみてください。
 
そして、今回のイベントの後援である2つのオープンデータ系のコンテストの紹介がされました。
会津若松市のオープンデータコンテスト(応募〆切:11/18)→最優秀賞は賞金20万円
アーバンデータチャレンジ2016の紹介(応募〆切:1/29)→アプリケーション部門金賞で賞金50万円
MashupAwardsの最優秀賞は100万円なので、オープンデータを利用した作品を今回開発し、全てのコンテストに応募したら、最大で170万円獲得の可能性がありますよ。
 
伊藤さんの期待に答え、2チームもオープンデータを利用した位置ゲーを作ってくれましたね。
 
<開発素材>
今回、サポートいただけるAPI企業の方はいらっしゃらなかったですが、デバイスはたくさんありました!(会津大学さんありがとうございます)
REAL SENSE:PCを触れずに操作できるセンサーデバイス
MOVERIO:シースルーの大画面で、映像や情報、拡張現実(AR)を楽しめるスマートグラス

 
Physical Web Beacon:近くを通るだけで、URL情報をスマホに配信するビーコン
Stick-N-Find:ステッカー(Stick-N-Find)とスマートフォンの間の距離を確認できるので、鍵やペット、財布やリモコンなど、無くすと困るものにステッカーを貼っておくと便利。

 
他にも、リープモーション、hue、センサー類など様々です。

 
そして伴野さんからはhacklogに登録されている様々なAPIについて簡単に説明です。
現在、作意製作中ですが、今年から参戦するAPIも多数ありますので、リリースが待ち遠しいですね。
 

 
次に、今回作りたいもののイメージをもって参加した大人がプレゼン。
興味がある人は一緒に作りましょう!っと訴えかけるも、結局ぼっちソンとなってしまいました。

 
今回はチーム参加が多く、他の大人達もぼっちソンとなってしまいました。
一方、チーム参加の学生は、作るものは決まっていないところが多く、ランチを食べながら、何を作るのか?ディスカッションを重ねます。

 
作るものがきまれば、あとはモクモク。


 
2日目は、会場である大学構内がトライアスロンのコースになっている関係で、8時からスタート。
朝早いほうがみんな集中してるかも?

 
ひたすらと開発が進む中、一人だけ土器を作っている人がいました!

 
そして作品発表。国王(キングベコ)の首がとれてしまうというハプニングも!?

 
審査員からの質問をうけながら、発表は続きます。

 
全ての発表がおわったら、みんなで他のチームの作品を触るタッチ&トライの時間。
審査員も実装状況確認にまわります。(個人的には、この時間が一番好きです)

 
そして、こんしんかーい。(お酒はないけど…)

 
最後は審査発表!今回は最優秀賞と市長賞の2つの賞が送られました!

 
みなさま、2日間お疲れ様でした!
 
そして、市役所の藤井さん、会津大学の藤井先生、本田さんをはじめとするみなさま。
今回のハッカソン開催にあたりご協力いただきまして、ありがとうございました!

イベント関連リンクこちらをみていただくと、イベントの盛り上がりがより伝わるかと思います!
●つぶやきまとめ(togetter) http://togetter.com/li/1014622
●イベント写真(flickr) https://www.flickr.com/photos/100125183@N08/sets/72157672728624645/

蛇足

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最後に発表された「独立国家育成計画」は、会津若松市職員のかたが、街にビーコンをおきたいけど、ビーコンを使った事例がないので作ったという作品。そんな行政職員がいることが、会津若松のすごい所ですね。
そして、審査員として参加くださった本島さんの審査員慣れもすごいw。
ヘンタイ職員が多く生息する市。それが会津若松市です。

 

そんな職員のいる市のオープンデータは、使いやすいように工夫され公開されているからか、今回のハッカソンでも多くのチームが利用していました。
ぶっちゃけ、オープンデータを使った作品の多くは「とりあえずデータ使いました!」「ビジュアライズしてみました!」という単純なものが多い気がして、つまらない印象です。
しかし、会津の作品は、オープンデータが自然に組み込まれた、面白い作品が多かった気がします。

 

そして最後に…。
一生懸命作った土器は、発表ではほとんど使われなかったのでこちらで掲載。土器の模様はハッシュ値です。また、中に入っている「電球(hue)」は、取引が行われると色がかわります。

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