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CIVICTECH作品まとめ

CIVIC TECH作品特集〜社会をより良くする作品〜

2021.03.15

日本最大級のコンテスト「ヒーローズ・リーグ」は、9年間ぐらい、発表された作品をブログで書き残しています。
頑張って書き続けてきたので、一度過去の作品を振り返ってまとめてみたいと思いたちました。毎週なにかの切り口で過去の作品をまとめる予定です。
過去の作品でも、オモシロイ作品が多く、今後の創作活動の刺激になるのではないか、と思ったりもしてます。

第5弾は、「CIVIC TECH (シビックテック)」特集

ヒーローズ・リーグ(旧:MashupAwards)では2013年から部門賞というのが誕生しました。
その年から、8年間のCIVICTECH受賞作品を振り返ってみたいと思います。

CIVICTECH 作品とは、「社会をより良くするもの、もしくはそのような活動に貢献出来る作品」作品となります。
「社会をより良くする」という言葉の意味は、「課題解決作品」だけではありません。人生楽しくするものも含みます。そのため、とても幅広い作品が応募されてくるのが特徴となっています。
受賞作品だけだと、幅の広さがわからないのですが、各年の代表作品が紹介されているブログのほうをみると感じます。

パートナーは、Code for Japan、CivicWave,CIVIC TECH JAPANと移り変わっております。
初年度は、WIRED CONFERENCEで決勝プレゼンしてました。(懐かしい)

▼過去のCIVICTECH賞を獲得した作品達

開催年作品名
2020年OneDoc:障がい者の申請書類作成をアシストするLINE BOT
2019年ハイパー筋電位電動車いす:手足を使わずに操縦する電動車いすシステム
2018年elet:簡単電気共有プラットフォーム
2017年4919 for Ikoma:いつでもどこでも給食の献立を確認できるアプリ
2016年字幕読み上げ機能付きYouTubeプレイヤー:ディスレクシアの人のためのYouTubeプレイヤー
2015年千葉市お祭りデータセンター:千葉市でどんなお祭りが行われているのかを簡単に探すサービス
2014年台風リアルタイム・ウォッチャー:台風情報を「Google Earth」にビジュアルしマッピング化したサービス
2013年バスをさがす 福岡:福岡のバスを安心して使うためのアプリ

受賞した作品の紹介とともに、その年のCIVICTECH代表作品が紹介されているページへのリンクもありますので、そちらもご覧ください。

OneDoc(2020年)

障がい者の申請書類作成をアシストするLINE BOT
難病患者や介助者は、入院書類や行政サービスを受けるのにたくさんの書類を書く必要があります。そうした書類の記述の一部を助けるためのLINE BOT。

2020年の代表的なCIVICTECH応募作品は以下のボタンから(AnyMo/Star ☆ Jam Street/CivicTech俯瞰図鑑など)

イパー筋電位電動車いす(2019年)

手足を使わずに操縦する電動車いすシステム
歯を噛みしめるときに発生する筋電位により操作する筋電位マウスを開発した、筋電位電動車いすのインターフェイスシステム。
課題保有者自身が、筋電で操作しているとは思えないスピードやスムーズさで操縦している動画を、是非みていただきたいです。

2019年の代表的なCIVICTECH応募作品は以下のボタンから(未来ゴミ箱/DXかみしばい/Bicycle Scouterなど)

elet(2018年)

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誰もが簡単に電気を売ったり買ったりできるようにするためのIoTプラットフォーム
電気を売りたい人は、専用のコンセントを設置するだけ。電気を買いたい人は、コンセントに記載されているQRコードを読むことで専用アプリをインストールすることなくLINEや仮想通貨で簡単に支払いを行うことができます。

2018年の代表的なCIVICTECH応募作品は以下のボタンから(CLIP/Hoiku Cam/Care Thingなど)

4919 for Ikoma(2017年)

いつでもどこでも給食の献立を確認できるアプリ
子供が毎日食べる給食の献立やカロリー、アレルゲン、栄養バランスなどを手元のスマートフォンでかわいいイラストともに手軽に確認できます。
生駒市のオープンデータを手作業でJSON形式に変換していましたが、生駒市と協力して、自動変換しやすいcsvとして公開してもらい、アレルゲンもそこに含めてもらったそうです。
そんな進化もすばらしい。

2017年度の代表的なCIVICTECH応募作品は以下のボタンから(秘境駅ランキング/ミミ子のただいまプリンターなど)

字幕読み上げ機能付きYouTubeプレイヤー(2016年)

ディスレクシアの人のためのYouTubeプレイヤー
「ディスレクシア」とは、難読症、識字症などの、文字の読み書きに困難がある障害のことで、症状の例としては、文字が逆さ文字に見える、文字がぼやける、など。学習障害の4.5%が該当すると言われています。
その方たちはYoutube動画の字幕を読むことが難しいため、字幕を人口音声で読み上げてみるシステムを作りました。 Youtubeのブックマークレットとして提供し、スピード調節や音声の高低の調節が可能です。
システムとしてはYouTube Player APIで取得して、WebSpeech APIを使用。あらゆる言語に対応でき、Chrome環境があれば、誰でも気軽に使うことが可能です。

2016年度の代表的CIVICTECH応募作品は以下のボタンから(のとノットアローン/Walky/キロク乃キオクなど)

千葉市お祭りデータセンター(2015年)

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千葉市で、いつ、どこで、どんなお祭りが行われているのかを簡単に探すことのできるサービス
トップページは、今週開催される祭りの一覧を表示し、自分の住んでいる地域の祭りが知りたい!今日祭りに行きたい! 週末祭りに行きたい! に応えるため、これらをダイレクトに行えるようにボタンを配置。

2021年1月でサービス終了とのことです。5年間お疲れさまでした。

2015年の代表的なCIVICTECH応募作品は以下のボタンから(Code for 阿波おどり/おもカジ/飯テロ金沢など)

台風リアルタイム・ウォッチャー(2014年)

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台風情報を「Google Earth」にビジュアルしマッピング化したサービス
インフラ、風の被害、雨の被害等をビジュアルしマッピング化することで台風情報の新しい伝え方を提案。
5分毎の更新によって台風・災害の現況を「Google Earth」上で把握するとともに、現場のつぶやきから被害を即時的にキャッチし確認できます。

2014年の代表的なCIVICTECH応募作品は以下のボタンから(One button/まったりセンサーなど)

バスをさがす 福岡(2013年)

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福岡のバスを安心して使うためのアプリ
出発地点のバス停と目的地のバス停を指定することで
「どの路線番号のバスに乗ればいいか/目的地に何時に着くのか/運賃はいくらか/ 待っているバスは、今どの辺りか/バスがどのバス停に止まるのか」 などを簡単に確認することができるます。また、時刻表よりも遅れているバスも 運行状況や遅延情報の表示で分かるなど、何時頃着くかの把握もでき、やきもきさせずに済みます。

2013年の代表的なCIVICTECH応募作品は以下のボタンから

いかがだったでしょうか?
初代王者「バスをさがす福岡」は、野良アプリ時代に多くのユーザー支持をうけ、西日本鉄道株式会社公式のアプリ「にしてつバスナビ」に生まれ変わり、現在も福岡市民の役に立っています。
そして、この2013年にCIVICTECH界隈ではとても有名な「5374.jp」も生まれているんですね。(昔のブログを読んで気付く)

CIVICTECH部門は、ヒーローズ・リーグの「自由なものづくり作品」とはちょっと毛並みが違う作品が多いかもしれません。
最初の頃は「課題解決作品」が多い気がしますが、年々「自分必要だと思ったものを自分でつくる」という色が強くなり、今では「社会をより良くする」幅広い作品が応募されている気がします。

蛇足

8年間のCIVICTECH作品をみてきて、一番心に残っているのが、実は2020年応募作品である「掃除機をどこまでかけたかわかるAR 自閉症児・者の自立活動への活用」です。
当時の決勝ブログの蛇足にも書きましたが、課題保有者がテクノロジー活用(アウトプットされたプロトタイプ)をみつけ、発展していく新しい可能性を感じたからです。
単純な技術の興味で作られた作品が、TVで放映されたことをきっかけに「こんな使い方はできないか?」と課題保有者から問い合わせがあり発展したとのこと。
自分の興味でつくったものが、人の役に立つという発展の仕方が、すごくいいなと思った作品でした。
課題保有者は課題をテクノロジーで解決でき、技術者は自分の技術が誰かの役に立つ喜びを覚える。
こういった出会いをきっかけに、シビックテック活動に目覚めるエンジニアも増えていったらいいなと思いました。
この例は、シビックテックに興味のないエンジニアがシビックテック活動の関わっていく流れ。

次に印象的な作品は、2019年に応募された「急性中耳炎の重症度や推奨治療が分かるLINE Bot」です。この作品は、プログラムの勉強を始めて4か月ほどの現役の耳鼻科医の先生がつくった作品です。
課題保有者が、テックを学び、シビックテック活動に関わっていく流れです。
ノーコードツールなども増え、こういった流れは、もっと増えてくるだろうな。そして増えていったらいいなと思った作品でした。

今回、このブログでは受賞作品を中心に紹介しましたが、その年を代表する作品ブログをみると、さらに歴史を感じます。

最後に。
他の過去作品まとめはこちらのカテゴリ(作品紹介)をご覧ください。
IoT受賞作品、おばかアプリ作品、インタラクティブデザイン作品などの紹介ブログあります。

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