毛糸まみれのPepper、顔をディスプレイにされたぬいぐるみ、逃げていく電話!?・・・そんな作品達
MashupAwards2017の予選がどんどん行われております。今回レポートする地方予選はおおがきロボット×AIハッカソン予選。公益財団法人ソフトピアジャパン / 日本総合ビジネス専門学校 / RoboCom(旧:大垣ロボットコミュニティ)と一緒に開催させていただきました。
テーマは「AI・ロボットで作る未来のライフスタイル」。昨年行った「ロボットハッカソン」の続編的なテーマとなりました。
サポートにきてくれた企業はこちらの7社。地元企業も3社入り、めっちゃ盛りだくさんな内容です。なにより、昨年のハッカソンで生まれた作品(あいぼっと)が、今年は技術サポートして参加というのは、感慨深いです。
そして、今回のハッカソンは関係者全員(サポート企業、審査員、運営)でHACKしてました。参加者は32名でしたが、実際には総勢40名ぐらい?そして、作られた作品は10作品。そのすべてをレポートします。
作品紹介
まずは最優秀賞作品の紹介からです。最優秀賞チームには、賞金総額400万円の日本最大級の開発コンテストMashupAwardsの準決勝の進出権が授与されます。
<最優秀賞>
■作品名:プレゼン練習 with P/チーム名:with P
プレゼンを練習するためのアプリ/ロボット
http://hacklog.jp/works/50937
プレゼン終了後に、「結構」「なんか」などプレゼンで利用しないほうが良い言葉の使用回数などをPepperが表示します。
デモはこちら
【大垣ロボット×AIハッカソン】#MA_2017 pic.twitter.com/tXiz1vYlkm
— MashupAwards@11/13〆切 (@mashupaward) 2017年10月1日
最優秀賞おめでとうございます!
今回の審査は、3つの審査基準を元に、以下の3名の方にお願いしました。
・山口 陽平氏 / 有限会社来栖川電算 取締役
・久保 隆宏氏 / TIS株式会社 戦略技術センター 主査
・鈴木 宣也氏 / 情報科学芸術大学院大学 教授 研究科長
<審査基準>
①チャレンジ度:ぶっ飛び度、変化球、新規性、アイデア
②ギーク度:突き抜け度、こだわり度、完成度
③ワクワク感:表現手法、体験、人を楽しませる仕組み、デザイン
審査員による、最優秀賞は逃したものの、他の作品も素敵な作品ばかりでした。
■作品名:あい旅っと/チーム名:メガネのフレンズin日本総合ビジネス専門学校
海外に行ったような気持ちにしてくれる友達
http://hacklog.jp/works/50915
見たい綺麗な風景を日本国内で探し出し、あなたをそこまでお連れします。 そして、ひとり旅でも、この子と会話して楽しむことができます。
■作品名:連想ゲーム忖度くん/チーム名:チームどんどこ様
ロボットと行う連想ゲームシステム
http://hacklog.jp/works/50933
最初のPlayerが「春」と教えたら関連語のAPIから「春」から連想されるワードを想定して返答を返します。順番にワードを言って先に「桜」というワードをロボットに言わせた人が勝ちというゲームです。ロボットに正解をつたえるとロボットは喜びます。
デモは、事前に撮影した動画で!「ぼく。ぼく。ぼく…」といって時間稼ぎしているロボホンかわいい。
【大垣ロボット×AIハッカソン】#MA_2017
3チーム目
連想ゲーム付度くん pic.twitter.com/wT3wUD8V4S
— MashupAwards@11/13〆切 (@mashupaward) 2017年10月1日
■作品名:編みぃGO/チーム名:手芸部混合チーム
Pepperと編み物ともだち。ちょっと不器用な Pepperを助けてあげながら、一緒にやってみましょう!
http://hacklog.jp/works/50945
Pepperのパネルにやり方の動画が表示。 あとは動画を見ながら、Pepperが手を動かして編み方を案内してくれます。 それに合わせて糸をかけてあげましょう。 Pepperに教えてあげる事で、あなたも編み物をマスターできます。
デモはこちら。
【大垣ロボット×AIハッカソン】#MA_2017
4チーム目
編みぃGO
デモ pic.twitter.com/2vmk9sOMNE
— MashupAwards@11/13〆切 (@mashupaward) 2017年10月1日
こちらはPepper賞を獲得!(※ここには運営チームが2人参加。運営と参加の両立は大変だったかと思います。)
■作品名:電脳師匠/チーム名:ぼっち@大垣
遠隔での教育・指示・指導で問題になる物体・状況の認識をマーカーで補助します
http://hacklog.jp/works/50930
デモは…取り逃しちゃった(ごめんなさい)。でも審査員の机で「ハサミ」と認識できたのみえますよね。
【大垣ロボット×AIハッカソン】#MA_2017
電脳師匠 pic.twitter.com/KHVsxzWMH3— MashupAwards@11/13〆切 (@mashupaward) 2017年10月1日
他の技術で同じ事が実現できるかもしれない。でも、新しい技術で実現すること、新しい技術にチャレンジするその姿勢、私は大好きです。いつかきっとどこかで活きると思う。
■作品名:PET CHAT/チーム名:チーム名:動物愛好会
家で一人ボッチのペット同士をビデオチャットでインタラクティブに繋ぐ
http://hacklog.jp/works/50939
画面の向こうのネコの動作に応じて、ロボネコのシッポがあがったりと動作に変化が生じます。
デモはこちら。
【大垣ロボット×AIハッカソン】#MA_2017
6チーム目
Pet chat pic.twitter.com/CYkAeHf0uk
— MashupAwards@11/13〆切 (@mashupaward) 2017年10月1日
「マジレスすると、3秒でうちの猫は壊すと思います」という、審査員の言葉なんて見事スルー。「耐久性もがんばった!」っと、ネコの寂しさを解決したい!という想いがとても伝わった作品。
そんな想いとは全然別の意見でしたが、画面の向こうのネコの動きによって餌がもらえるなど設計し、「ネコがネコに餌付けする」みたいな事が起こると…面白そうですね。
■作品名:よしよ使/チーム名:愚痴愚連隊
「よしよ使」は愚痴を言うと慰めてくれるロボットです。
http://hacklog.jp/works/50940
ネガティブな言葉を検知して適切な言葉とトーンで慰めてくれます。
デモはこちら。
【大垣ロボット×AIハッカソン】#MA_2017
7チーム目
よしよ使 pic.twitter.com/FvVQesZ5eQ
— MashupAwards@11/13〆切 (@mashupaward) 2017年10月1日
学生の想いを、社会人エンジニアたちがかなえてあげたというチーム構成。
エーアイ賞、あいぼっと賞、NOBY賞と、トリプル受賞です。
■作品名:Nobiipper AI Concierge/チーム名:Nobyと愉快な仲間たち
買い物をNobyと楽しく、Peppeで体調管理ができるAI 連携
http://hacklog.jp/works/50935
スーパーマーケットのショッピングカートのスマートフォンと会話し、会話の中の名詞(食材)をKintoneにレコーディング。そして購入食材をデータベース化。IBM watsonがKintoneから食材データを、楽天レシピAPIからレシピをとってきます。家のPepperはKintoneと接続されており、Peperが購入食材からその人にあったメニューをレコメンド。ユーザーと一緒に料理を行います。
デモはこちら。
【大垣ロボット×AIハッカソン】#MA_2017
8チーム目:NOBiipper pic.twitter.com/llmHgqiPJj
— MashupAwards@11/13〆切 (@mashupaward) 2017年10月1日
今回のハッカソンで審査対象となった作品は以上です。
そしてそして、今回は、サポート企業からも、審査員からも作品がでました。
■作品名:逃げるが電話は役に立つ
着信した電話の善悪を判断し、オレオレ詐欺や、勧誘電話等の電話を着信すると、電話機が逃げる。
http://hacklog.jp/works/50932
デモはこちら。
【大垣ロボット×AIハッカソン】#MA_2017 エキシビション 逃げるが電話は役に立つ pic.twitter.com/wrNXuNkh23
— MashupAwards@11/13〆切 (@mashupaward) 2017年10月1日
電話の受話器部分は、MAの歯ブラシセットのコップを利用しています。右の写真はそれを説明しているNTTドコモの山添さん。MAノベルティを作品にMashupしてくれて嬉しいです。(見えないけどw)
動く電話。凄く良かった。さすがの実装力。(アイデアはあいぼっとの古郡さん)
今回のサポートチームは楽しそうでしたねw。(2nd進出狙っちゃう!?)
■作品名:けものぷよ/チーム名:けものぷよ製作委員会
撮影した写真にフレンズが映っていると上から降ってくる。同じフレンズが3つそろうとた~のしぃ!
http://hacklog.jp/works/50947
デモはこちら。
【大垣ロボット×AIハッカソン】#MA_2017
けものぷよ のデモ pic.twitter.com/vWUn5MQino
— MashupAwards@11/13〆切 (@mashupaward) 2017年10月2日
久保さんは審査員としてお声がけさせていただいたのですが、kintoneのサポートをかってでてくれたり、自分で作品も作ったり。そして発表時のこのくだり大好きです。
久保さん「(猫の写真をみせ)コレ何かわかりますか?」
会場「ネコですか?」
久保さん「違います。フレンズです」
このギークなドヤ顔。大好きです。
そしてそして、
「仕事で真面目なものばかり作っているから、ここではくだらないものを作りたいとおもって作りました」
久保さんは昔からのMA参加者。さすがMA魂をわかってらっしゃる。なんかこの言葉を聞いて嬉しくなっちゃいました。
エキシビジョン作品を含む全10作品一覧はこちらから→ http://hacklog.jp/events/120
技術サポート
今回のハッカソンでは、Pepper、NOBY、FlashAir、RECAIUS、デバイスコネクトAPI、あいぼっと、エーアイ、カメレオンコード等の技術サポートを頂きました。
<Pepper >
専用SDK(Choregraphe)を使用することで自由にアプリ開発を行えるプラットフォームとして活用可能。ビジュアルプログラミングに対応し、アイディアを直感的かつ簡単に形にできます。
<NOBY>
NOBY APIはCotoGoto(コトゴト)にライフログを記録するために作られた会話型の人工知能のAPIです。 CotoGoto(コトゴト)は毎日の会話を作業内容として記録し、作業時間、モチベーションを集計・解析をするWebサービスです。毎日の会話を人工知能と楽しむことで、いつの間にかライフログが形成されていきます。
<FlashAir>
FlashAirは無線LAN機能を搭載したSDメモリカードです。 FlashAirを組み込むことであらゆる機器がIoTデバイスになります。Luaスクリプト機能やGPIO機能を使い、高速にプロトタイプを作成可能。 FlashAir DevelopersにてFlashAir対応アプリ、サービス、デバイス開発をサポートする開発者向け情報を公開しています。
<RECAIUS>
4つのWebAPIのお試し版を提供。1.音声認識API 2.音声合成API 3.口語翻訳API 4.知識探索・活用API
<デバイスコネクトWebAPI>
4デバイスコネクトWebAPI は、スマートフォンアプリやWebブラウザからの様々なIoT機器利用を実現するフレームワーク
<あいぼっと>
スマートフォンをロボット化するアタッチメント。 標準で雑談と腕を動かす機能が付いています。専用SDK(iOS)を使用することで、様々なセンサーやAPIと連携して動作するロボットサービスを簡単に作ることができます。
<AITalkWebAPI>
AITalkは、人間らしくなめらかな音声合成が特徴で(一部)感情表現もできます! 今回は、萌え系ボイス「琴葉葵・茜」もご用意しております。琴葉茜は関西弁でお喋りします。
<カメレオンコードSDK(開発キット) >
100個同時に認識でき、多くの特性を持ったカメレオンコード。皆様の作品が個性を発揮するよう、ハッカソンでは同SDKを無償でご利用いただけます。
イベントの様子
今年もいろいろと貸出しあるよー。昨年のロボットハッカソンで誕生した「あいぼっと」は今年はサポート企業として参加です。あいぼっと3台、Pepepr5台、BOCCO1台、Sphero OLLIE2台、MESH3セットなどなど。
インプットタイムで各サポート企業の説明からイベントははじまり
アイデアソン開始
生まれたアイデアをみんなで見ていきます。
そしてチームビルディング。チームは8チーム。
チームでアイデアを考えているとレッドブルのお姉さんが!?(みんなそれどころじゃないw)
結果、サポート企業の方が喜ぶ姿が見られましたw
今回のハッカソンで作るものを宣言したら、あとはもくもく。
サポート企業の方にマンツーで教えてもらいながら、開発は進んでいきます。
途中でケーブルTVなどの取材も入りました。
夕方になると、いろいろと小物が投入されてきます。
夜もふけ、各チームで近くの居酒屋にご飯へ。そして、そのまま宿泊施設で開発は続きます。
2日目の朝。宿泊施設併設なので、みんなはやい!
運営委員の松川さんが「衝撃的にうまかった」といってた鬼まんじゅうを朝ごはんに差し入れです。
みんな真剣です。
昨日買われてきたぬいぐるみが…。そして今回のハッカソンはこんな手芸系の道具が多かったような。
そして、発表の時間です。鋭い審査員の質問に回答していきます。
成果発表が終われば、あとは飲むだけ!皆の作品を触りながら懇親会です。記念撮影なども。
やっぱり懇親会しながらだと音声認識は厳しいですね…。(聞き耳を立てるみんな)
みなさまお疲れ様でした!
MashupAwards2017
今年も最優秀賞100万円の日本最大級の開発コンテストであるMashupAwardsが始まりましたよー。本日のハッカソンは、一次予選免除のハッカソン予選です。この複雑なトーナメント戦のここだよここ。
今年の変更点などは、キックオフブログなどを参考にしてみてください。
→【MashupAwards2017応募開始】キックオフ〜言葉じゃ伝わらないから作るんだ〜
そして、最後に松川さんがいっていたように、「まだ終わりじゃない」。「 どうせ2日間だけど失敗してもいい。」って、昨日いったよね。
ハッカソンが終わっても、この後プレゼンバトルやオンライン審査もあります。ここで出会ったみんなで、継続してもいいし、違う作品作ってもいいからね。締め切りは11/13(月)!
イベント関連リンクこちらをみていただくと、イベントの盛り上がりがより伝わるかと思います!
●つぶやきまとめ(togetter) : https://togetter.com/li/1156456
●写真(flickr) :https://www.flickr.com/photos/100125183@N08/albums/72157687310439574
●関連ブログ
・おおがきロボットAIハッカソンに参加しました/medium@tetsujiishii
蛇足
鈴木まなみ(@Rin2tree)
大垣でのハッカソンは昨年から2年連続で開催となりました。MA11の名古屋ハッカソンが楽しすぎて、「大垣の人にもそんなハッカソンを体験してほしい。」という市川さんの想いに共感し、MashupAwardsは引き続きお手伝いさせていただきました。
昨年の大垣ハッカソン(ロボットハッカソン)では、MA11の名古屋ハッカソンに参加していたみんなが、サポート側も参加者側も多く参加してくれていました。(河田さん、脇野さん、青島さん、市川夫妻、上田さん、土井さんなどなど)。
昨年は、MA11の名古屋ハッカソンがあったからこそ、大垣ハッカソンが生まれたととても感じました。
そして、その昨年の大垣ハッカソンから、APIStudyというコミュニティ、今回のハッカソンでは技術サポートしてくれた「あいぼっと」が誕生しました。
一つのイベントでおこった感情が、また次の繋がりやイベントを繋いでいく。そんなことを強く感じた大垣でした。今年のハッカソンからは何が生まれるのか!?楽しみです。
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