日本最大級のコンテスト「ヒーローズ・リーグ」は、長年、発表された作品をブログで書き残しています。
頑張って書き続けてきたので、一度過去の作品を振り返ってまとめてみたいと思いたちました。毎週なにかの切り口で過去の作品をまとめる予定です。
過去の作品でも、オモシロイ作品が多く、今後の創作活動の刺激になるのではないか、と思ったりもしてます。
第2弾は、「IoT」特集
ヒーローズ・リーグ(旧:MashupAwards)では2013年から部門賞というのが誕生しました。その年から、8年間のIoT受賞作品を振り返ってみたいと思います。
*2013年、2014年は「ハードウェア部門賞」という名称でした
*パートナーはGugen、Makers Hub、IoTLTと移り変わっています
▼過去のIoT賞を獲得した作品達(2014,2013年はハードウェア賞)
開催年 | 作品名 |
2020年 | リモートdeキー暴動?:自動で動くキーボード |
2019年 | 断末魔レモン搾り:レモンを搾ると、レモンの断末魔が聞こえるデバイス |
2018年 | Cassettify:インターネット上のストリーミング放送が聞けるカセットテープ |
2017年 | Garimpo:人力で仮想通貨をマイニングする装置 |
2016年 | MagicKnock with MagicTV:あらゆるものをノックでコントロールできる実世界指向インタフェース |
2015年 | peta×peta:インソール型デバイスとスマートフォンを連動した 頭脳戦SFおにごっこ |
2014年 | うまいドライブ(ハードウェア部門賞):豆腐をのせたクルマアクセサリーガジェット |
2013年 | Tempescope(ハードウェア賞):好きな時間や場所の空を切り抜いて部屋の中に置いておけるガジェット |
受賞した作品の紹介とともに、その年のIoT代表作品が紹介されているページへのリンクもありますので、そちらも参考ください。
最後に2012年の「電子工作コンテスト」のMA8賞作品も紹介してます。
リモートdeキー暴動?(2020年)
自動で動くキーボード
遠隔や音声でも入力できます。
キーボードの動きがなんとも透明人間ぽい生々しさがあって素敵な作品。その動きは、サーボモータと糸という力技でつくられてました。
2020年はオンラインでの動画審査という形で受賞が決定されました。
応募されたIoT作品はIoTLTの動画で紹介されています。
断末魔レモン搾り(2019年)
Cassettify(2018年)
人力で仮想通貨をマイニングする装置 〜Garimpo〜(2017年)
人力で仮想通貨をマイニングする装置
装置を起動するとWiFiに接続してモナコインの採掘を開始し、液晶に採掘した仮想通貨の量(単位はミリモナコイン)と処理速度(ハッシュレート)を表示。
手回し充電機を回すと起動し、1時間ほど連続で回すとだいたい0.002円ぐらいの仮想通貨を採掘することができます。
ハイパーシュールな「採掘を手回しするデモ」を是非みてください。
2017年の代表的IoT作品紹介は以下のブログから(ChanJar、電子弦 unLimitEDなど)
MagicKnock with MagicTV(2016年)
peta×peta(2015年)
うまいドライブ(2014年)
優しい運転をするための、豆腐をのせたクルマアクセサリーガジェット
豆腐ちゃんは最新情報満載なトークでドライブを盛り上げますが、荒っぽい運転をすると机が揺れ、荒すぎると机はひっくり返り「豆腐ちゃん」が昇天されます。(べちゃ)
昇天された場所はマッピングされ、危険個所の把握に利用。昇天された豆腐は、楽天レシピで豆腐料理が提案されます。
Tempescope(2013年)
好きな時間、好きな場所の空を切り抜いて部屋の中に置いておくことを可能とするガジェット
明日の空(天気予報)や、誰かの空(スカイプ相手)や、いつかの空(写真から)を見ることができます。
設計図はオープンソースで公開されており自作が可能です。
おーい、おまえねむっTEL(2012年)
MA8(2012年)では、「電子工作コンテスト」にてMA8賞というものを設けており、その受賞作品もご紹介します。
この作品が、ヒーローズ・リーグの元祖IoT賞な気がします。この作品はアイデアソンイベントの中で生まれ、その日のうちに家にある部品でプロトタイプを8時間で作ってしまったという作品だったんです。
電話を掛けることで起こしてくれるガジェット
受験勉強中に居眠りして手が止まると・・・監視(うさぎ)の目がひかり、電話が鳴って起こしてくれます。
電話をかけても起きない場合・・・隣の部屋で寝ている両親のところへ「おまえの息子寝てるぞ」っと電話でお知らせしてくれます。
いかがでしたか?
CES2020で発表された、ランナーの目標達成をサポートするスマートシューズ「EVORIDE ORPHE」をみたときは、「peta×peta」を思い出したりもしました。
2018年にGoogleから発表された「Project Oasis」なんかは、「Tempescope」を思い出したりしました。
昔の応募作品に似た製品リリースを見るたびに、純粋なものづくりからうまれた作品には未来が詰まっているなと思ったりします。
蛇足
コンテスト作品は、「とりあえずつくった」ものが多く、数年立つと動かない作品も多いです。それでも、残しておくことに意味があると思ってます。
人間は忘れる生き物です。自分がどんな技術に興味があって、どんなアイデアで実装をしていたのか。
記録に残すことで、経験そのものを処理できるのはもちろん、最初は気がつかなかった「なにか」を見出すかもしれません。
そして、その中のいくつかでいいので、公開してください。
芸能人って見られているからキレイじゃないですか。それと同じで、見られていることを意識して書くと、記録効果があがると思うんです。
また、公開することは、オーガニック検索で検索されやすくなり、見られる機会が増えます。
見てくれる人がいると、フィードバックがもらえると、つくるのがもっと楽しくなります。
過去の作品の中には、今に生きる「素材」もたくさんあると思っています。
HL2020の応募作品の中では、30年前のアイデアを実装したという方もいらっしゃいました(Glowing Air-Bubble Clock)。2015年の最優秀賞にもなった参式電子弓も、アイデア構想は前からあり、MAの忘年会での発表(LT)が開発再開のきっかけとなったそうです。
技術は日々進化しています。昔実装できなかったアイデアも、今なら実装できる、もっとスマートな方法で実装できるなどあるかもしれません。
もしも、自分が生み出した作品を記録していない方は、是非プロトタイプを記録・公開できる「ProtoPedia」というサービスを使って作品を残していってほしいです。
作品は自分の子供(みたいなもの)ですよね?
生み出した子供のことを忘れないよう、一瞬一瞬を記録に残してあげてください。
そして、将来似たようなサービスがバズった時、「俺●年前にもうつくってたぜ!」って自慢をする際の「引き出し」としてProtoPediaを使ってもらえたら嬉しいです。
最後に。
他の過去作品まとめはこちらのカテゴリ(作品紹介)をご覧ください。
MAリーグ決勝、おばかアプリ作品、インタラクティブ・デザイン作品などの紹介ブログあります。
(まなみ)
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