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学生部門賞決勝|MA11

【部門賞決勝レポート】学生部門賞

2015.11.05

11/3に銀座メディアテクノロジーラボにて行われました学生部門賞の決勝戦のレポートをお届けします。

 

学生部門賞は、チームリーダーが学生(小学校〜大学院生まで、専門性も含む)であるチームの開発作品を対象とする部門賞です。

学生中心のハッカソンにて学生賞を獲得された4チーム、応募作品よりオンライン審査にて選出された上位6チーム、連携ハッカソン(Hack418)にて優勝をした1チームの合計11チームでのプレゼン対決となりました。

運営パートナーとしてTECH LAB PAAKさんにご協力いただいている賞になります。

審査員紹介

学生部門賞の受賞作品を選出する審査員として、こちらのお三方に評価を頂きました。

写真左から

 ・渡邉 恵太 氏 (明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科)

 ・砂金 伸一郎 氏 (日本マイクロソフト株式会社 オーディエンス テクニカルエバンジェリズム部 部長 エバンジェリスト)

 ・麻生 要一 氏 (株式会社リクルートホールディングスMediaTechnologyLab所長)

審査基準はおなじみのこちら3点です。
 ・アイデア:独自性、新規性、優れた着眼点、発展可能性
・完成度
:実用性、ユーザビリティ、エンタテイメント性
・デザイン
:芸術性、優れた表現技法

作品紹介

<学生部門賞>

■作品名:PoiPet / チーム名:SAWARITAI  

http://hacklog.jp/works/4350

PoiPetはゴミ捨てや分別が楽しくなる、今までにないインタラクティブなゴミ箱


可愛い顔のついたゴミ箱型のプロダクト。

きちんと分別してゴミを捨てると、喜びの表情を見せ、お礼と少し役立つその日の天気の情報などを伝えてくれます。天気の情報である理由としては、ゴミを捨てた人はそんなに長く立ち止まることはないので、さっと伝えられる情報をチョイスしたとのこと。

現在の仕様はペットボトル廃棄専用となっており、キャップとラベルとボトルを分別させるためのインターフェースとして、ゴミの投入口の形と、液晶への案内で明確化しています。

ゴミが捨てられた履歴は日付ごとにロギングされ、専用アプリで表示可能。

今後の予定として、NFC対応端末の普及が始まり次第、学生証とアプリを紐付けした個人用ゴミ捨て記録の実装や、天候や気温に応じた飲み物のレコメンドなどを予定しているとのことです。

ゴミの投入口、キャップ、ボトル、ラベルのそれぞれの形に適化されていて使う人がわかりやすい形になっています。

きちんと分別して捨てるとお礼とお天気を伝えてくれます。人を感知して寄ってきてくれるのがとてもかわいく、ゴミ投入時のリアクションが小気味よいアニメーションで表示されます。

思わず分別したくなるという、プラス方向の感情アプローチが学生らしい発想として高い評価を受けた作品となりました。

 

学生部門賞獲得おめでとうございます!

部門賞賞金20万円と、Mashup Awards11のFinal STAGEへの進出の切符を手に入れました!!

 

 

 


 

■作品名:Pet Drone

http://hacklog.jp/works/4275

次世代コミュニケーション 〜ドローンをペットに〜

 

プロダクト名のとおり、ドローンをペットに見立てたプロダクト。

話しかけたり、ringでのジェスチャーでドローンとコミュニケーションを取ることが出来ます。

ペットというとおり、懐き度合いも存在しており、時には指示した内容を無視したりすることも。撫でたり、エサをあげたりする動作によって、ドローンと親睦を深めることが出来ます。

ドローンに話しかけていうことを聞いてもらう様子

ringのジェスチャーに対応

ringのジェスチャと組み合わせた実演は高いインパクトがありました。

また、ドローンをペットにするという発想もさることながら「いうことをきかない」という機能を搭載した発想についても学生らしいところとして審査員に驚きを与えました。

 

 

 


 

■作品名:Bump Hunter / チーム名:Millet Way  

http://hacklog.jp/works/3321

ユーザの移動ログから道路状況を解析し、修繕が必要な道路の位置を検出、ユーザ間で共有するためのアプリケーション

 

道路の路面状況をスマートフォンの加速度とジャイロを組み合わせて判別し、地図に路面の状態をマッピングするサービス。

乗っている乗り物(自動車・自転車・徒歩)に応じたウェブページをスマートフォンで開くだけでサービスを使用することが出来ます。

路面判定の方法として、ある地点における加速度の平均値を取得しており、二段階の閾値を設けてその路面状況についての状態を割り出しているとのこと。実際の車による走行試験ではなかなかの精度で路面状況を判別出来ているという実データも披露。

英語でインターフェースを提供しており、世界中どこの道でもシステム対応可能となっています。

実際の使用シーンについては動画によるデモ。スマートフォンを社内に固定して、センシングを行います。

路面状況の悪い途上国での使用も可能であることが注目されていました。

また、プロダクトの発想として、公共事業での道路修繕でどこを工事していいのかわからないという話を聞いたことからこれを開発したとのこと。

 

 

 


 

■作品名:サウンドドロップス ~にぎって作曲♪さわって演奏♪ / チーム名:UT-HACKs  

http://hacklog.jp/works/4882

さわれる音符を動かすことで直感的に作曲と演奏を楽しむことができる、ちょっと未来のデジタルおもちゃ

 

五線譜の引かれた台紙の上に音符の玉を置くと、置いた位置に応じた音が奏でられるプロダクト。

音符の位置の読み取りにはOpenCVを使用しています。音符の玉は複数の色があり、色毎に奏でられる楽器の音が違います。

音符の玉は1つずつレジンを磨いて作られていて、けん玉のボールのような手触り。

デジタルなソフトウェア部分のみでなく、アナログの部分である触感にも強くこだわって作られた作品です。

配置した音符の色によって楽器の音が変わります

実際に動かして実演

音符を読むのは音楽を知らない人にとってはハードルを感じるけれども、直感的に読めるものであり、このプロダクトを通してそれを感じてもらい、更にそれで作曲もできるように、という思いが込められているとのこと。

手触りを追求したこだわりが高く評価されました。

 

 

 


 

■作品名:野良猫これくしょん / チーム名:野良猫に癒され隊

http://hacklog.jp/works/3456

あの猫ちゃんにまた会いたい!を叶えるアプリ。猫と人と街をつなぐハートフルアプリケーション

 

SNSでは猫の画像が毎日バズり、猫に癒やされるスマホアプリが大人気、彦根のゆるキャラをはじめ、今の時代の経済を動かしているのは猫である、ということで、猫好きのために作られた野良猫情報の共有アプリ。

野良猫を撮影して見かけた場所を記録、近くの猫の目撃情報のスキャン、登録した猫の種類の自動判別などの機能が実装されています。

かわいい野良猫?を撮影するプレゼン。猫情報アップロードの実演。

これからの展開として、迷子猫を発見するためのプラットフォームとしての可能性も検討しているとのことでした。

 

 

 


 

■作品名:Recture 〜復習しやすい授業記録アプリ〜  

http://hacklog.jp/works/4386

スマホ/ネット検索世代のための大学生向けノートテイキングアプリ

 

効率的にノートの記録補助ができるアプリ。

授業の録音をアプリで行い、重要だと思ったときにスワイプ操作をすると、録音データの時間に対してタグを付ける事ができます。タグをつけた箇所はすぐに頭出し再生できるようになっており、一日の授業の時間割もわかりやすく表示。

集中を妨げないインターフェース設計と、多機能でありながらも目的がシンプルで明確であるため、煩雑にならない機能設計がされています。忘却曲線を踏まえた授業内容の復習リマインド機能があり、プッシュ通知でタグをつけた内容をリマインドしてくれます。

実際のアプリの動作画面、一日のダイジェストを見る機能の紹介。

実装済みの機能は沢山ありつつも無駄がなく、開発中の機能が実装されれば更に便利に利用出来るとことが予感されます。

 

 

 


 

■作品名:No More ぼっち飯 / チーム名:ぼっち飯撲滅委員会  

http://hacklog.jp/works/3502

ひとりで寂しく食事をしている君のもとへ・・pepperが笑顔を届けにやってくる!!

 

ひとりぼっちで寂しくゴハンを食べてる人をPepperが賑やかしてくれるシステム。

専用のスマホアプリを立ち上げておき、スマホを水平においたままだと「ぼっち」と判定され、Pepperが近くにきて話しかけてくれます。1人でご飯を食べている人はスマホをいじっている可能性が高いいうところからこのような形のトリガーになっているとのこと。(水平にこだわりすぎて普通に手で持ちながらスマホすると認識しないというw)

Pepperは話しかけてくれますが、胸のタブレットには言葉とは裏腹の本音が表示されます。

Pepper出勤

任務Done

質疑では函館未来大学にはそんなにぼっち飯をしているひとが多いのか?という問いかけがあり「残念ながら・・・」という回答。

さらに、そのまま社会人になり便所飯まで発展するとPepperの届かない所になってしまうので、ぼっち飯を心地よくするよりぼっち飯をなくすアプローチがいいかもしれないという意見がありました。

 

 

 


 

■作品名:DB (誰でも冒険)レーダー / チーム名:JAISTers  

http://hacklog.jp/works/3154

「有名な観光地はもう飽きた!」,「みんなが知らない観光地に行きたい!!」… そんな願いを叶えるアプリ

 

某有名マンガのアイテムによく似た見た目のスマホケースを装着して、目的地探しを楽しむアプリ。

7つの観光地がレーダー上にざっくり表示され、レーダー上では目的地の方角だけがわかるようになってます。近くに行くまでフォーカスされている目的地が何なのかはわからない、新しい発見を楽しむコンセプトの作品です。

動作の様子

ドラゴ◯ボールが好きという審査員の麻生さんからは、版権をクリアにして、原作のコンセプトと合わせた形での地域振興イベントに盛り込んだりすると盛り上がるのではという意見がありました。

 

 

 


 

■作品名:無能プラットフォーム / チーム名:Team.fuckin-specs

http://hacklog.jp/works/4333

雑に同情される喜びを,あなたに

 

LINE風インターフェースのアプリ。音声入力でのテキスト入力ができる形になっており、ふとしたつぶやきに対して雑におすすめの動画や音楽を提案してくれます。

仕組みは入力された言葉の意味をAPIで解析し、感情に応じた楽曲や動画をレコメンドしてくれるものになっています。また、利用者が感情に応じた言葉を登録できる機能も搭載されています。

言葉に対して、動画や音楽をレコメンド

みんなで単語登録して、無能を賢くしていくことが出来ます。

感情に応じて売れる曲や傾向がわかり、それがデータ化されればとても有用そうという意見が出ました。

 

 

 


 

■作品名:Massive 運動会シリーズ 第1弾「Massive綱引き」  

http://hacklog.jp/works/4240

スマホを振ったエネルギーを、綱をひくエネルギーと換算して行う綱引きゲーム

 

スマホで運動会をしようというアプリの第一弾「Massive綱引き」。

綱引きを遊ぶための方法は、チームごとに分かれてスマホを振るというもの。ただ単に振るだけではなく、チームでどれほど同調して振られているのか?を判定しており、綱引きで必要なチームワークを表現しています。

綱引連盟公式の掛け声から、綱引き実演(ただしソロプレイ)

MassiveMetreという独自単位を採用しているところに、シリーズ化への意欲と世界観を感じます。

最終目標は日本綱引連盟の公認アプリにしてもらうことらしいですが、今のところ綱引き動作とアプリの振る動作には特に共通点がないため、今後に期待です。

 

 

 


 

■作品名:Sukima NEWS / チーム名:tsukuba@deep  

http://hacklog.jp/works/4350

Sukima NEWSは、電車に乗っている時、仕事の合間などの、ちょっとした隙間時間にニュースを読み切れる量に要約してユーザに提供するニュースアプリ

 

ニュース記事の長文を指定した分数で読みきれる分量に要約してくれるアプリ。

形態素解析を用い、重要ワードを抽出して組み替えるといい具合の要約文章が生成されます。ユーザーの読む早さや早く読めるカテゴリの文章を学習し、使用を重ねるにつれて利用者にあわせた調整が行われていきます。読む速度の測定については、記事を表示してから、ホームボタンで画面を切り替えるタイミングを計測しています。

5分の記事を1分に短縮するデモ

文章の生成にちょっと時間がかかります

要約すると読みづらくなり、元の長文を飛ばし読みしたほうが速度が早いという可能性があるので、重要なところを赤線引いてくれたりするほうがいいかもね。という審査員コメントもありました。

 

 

 

発表された作品は以上です。

イベントの様子

大学の垣根を超えた交流

プレゼン終了後は懇親会。お互いの作品に触ってみたりする時間となりました。

仕組みを覗いてみたり、話して飲んでしてみたりの盛り上がりを見せました。

集合写真でフィニッシュ

ご参加頂いた皆さん、ありがとうございました!お疲れ様でした!!

イベント関連リンクこちらをみていただくと、イベントの盛り上がりがより伝わるかと思います!

●つぶやきまとめ(togetter)
http://togetter.com/li/895223

●イベント写真(flickr)
https://www.flickr.com/photos/100125183@N08/sets/72157660762868311

編集後記

学生部門賞、どの作品もクオリティが高く驚きました。

クオリティもさることながら、学生らしい目線からの斬新なプロダクトコンセプトが素晴らしく、柔軟さと若さを感じるものとなりました!!

世代が違えば、自身として解決しなければいけない課題や、見てきたメディアなども違い、持っている目線は別の世代には想像がつかないものなのかと思います。

そういったものが、プロダクトとして形をもって動くものが見られるというのは、スゴイことですね。

 

 

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