日本最大級のコンテスト「ヒーローズ・リーグ」は、9年間ぐらい、発表された作品をブログで書き残しています。
頑張って書き続けてきたので、一度過去の作品を振り返ってまとめてみたいと思いたちました。毎週なにかの切り口で過去の作品をまとめる予定です。
過去の作品でも、オモシロイ作品が多く、今後の創作活動の刺激になるのではないか、と思ったりもしてます。
第4弾は、「インタラクティブ・デザイン(MAID)」特集
インタラクティブデザイン部門は2015年から新しく開設され、いまは「MAID」を名称をかえながら継続されています。6年間のMAID受賞作品を振り返ってみたいと思います。
MAID 作品とは、Media, Art, Interaction, Designの領域にまたがる「心を揺さぶる」作品となります。
- Media :新しい技術的発見・発明が表現に生かされている
- Art :作品から作者の問い/思いが強く発せられている
- Interaction :作品と鑑賞者がお互いに影響しあえる
- Design :技術・問い・体験が巧みに仕組まれている
*2015年当時は「インタラクティブデザイン部門」という名称でした
*パートナーは、ずっとずっとTMCN
▼過去のMAID賞を獲得した作品達
開催年 | 作品名 |
2020年 | 29時間時計:すべての人に平等に与えられていると思っていた「24時間」という概念を暴力的に破壊する作品 |
2019年 | メイト:とんがり帽子を頭に乗せると、同じ色のメイト(仲間)が登場し、鑑賞者のマネをしながら動く作品 |
2018年 | SPELL MASTER スペルマスター:「呪文」を唱えるように「英語」を学べる知育玩具 |
2017年 | 不可視彫像:何もない展示台に向かって懐中電灯の光を向けると、在るはずのない作品の「影」が現れます |
2016年 | おばけパズル:ピースをはめていくとオバケの目が光り出す、インタラクティブな木製パズル |
2015年 | gの天秤:Googleでの検索ヒット数1件を1グラムに置き換え、ことばの重みを天秤の傾きによって視覚化 |
受賞した作品の紹介とともに、その年の代表作品が紹介されているページへのリンクもありますので、そちらも参考ください。
29時間時計(2020年)
「24時間」という概念を暴力的に破壊する作品
時計についているボリュームを回すと、23:00から時間の進み方が遅くなります。0:00を超えたら、前借り終了。 前借りした分だけ、6:00まで早く進みます。
2020年はオンラインで簡単なプレゼンしていただき、審査員からの長い質疑を行い、後日受賞作品を発表するという形で決定されました。
2020年の代表的MAID作品一覧はイベントページから。そして、以下から決勝動画も是非ご覧ください。(スパコーン、Diorama Shootingなど)
メイト(2019年)
とんがり帽子を頭に乗せると、同じ色のメイト(仲間)が登場し、鑑賞者のマネをしながら動く作品
人間のコミュニティ構造をモチーフに、抽象化して形づくったインタラクティブ作品。
最近。一列に並んで動いてる動画がTwitterにアップされていましたが、それも可愛かった。
2019年の代表的MAID作品一覧は以下のイベントページからどうぞ!(メタル盆栽in文化祭、flick-trickなど)
SPELL MASTER スペルマスター(2018年)
「呪文」を唱えるように「英語」を学べる知育玩具
「魔方陣」のような模様が描かれたメモ紙の真ん中に英単語を書いてスマホで読み取ると、その3Dモデルが召喚されるAR作品。
2018年の代表的MAID作品紹介は以下のブログからどうぞ!(きんとん、のろいのスマホカメラなど)
不可視彫像(2017年)
おばけパズル(2016年)
ピースをはめていくとオバケの目が光り出す、インタラクティブなパズル
たった11ピースのオバケの形をしたパズルですが、デザインがシンプルな曲線で構成されており、また表裏の区別がつかないため見た目以上に難易度も高く、子供から大人まで十分に楽しむことが出来ます。
2016年の代表的MAID作品紹介は以下のブログから(干渉する浮遊体、Ping-Pong-Airなど)
gの天秤(2015年)
Googleでの検索ヒット数1件を1グラムに置き換え、ことばの重みをフィジカルな天秤の傾きによって視覚化
天秤の両端の皿に液晶ディスプレイを設置し、画面には一定時間ごと、8ヶ国語の中からランダムに選ばれる「人間の評価軸になるような、能力やスキルに関することば」と、そのことばのGoogleでの検索ヒット数が表示されます。
2015年の代表的MAID作品紹介は以下のブログから(参式電子弓、HEART SHOOTERなど)
いかがでしたか?
MAIDは何より「体験」を大事にしているため、決勝はプレゼンだけでなく展示会を開催していました。
だからなのか、この決勝に参加してきた参加者達は、他の部門よりも仲良くなっている気がします。
MA運営だけでは、なかなかできない展示の準備を毎度していただき、本当に感謝でした。
蛇足
ProtoPediaには残っていないのですが、2017年の腹部の圧迫感、温感(内股に水道管を設置してお湯を流したり)などを提示しリアルなおもらし感を再現する「失禁体験装置」とか、衝撃でした。
似たような作品を見たことがありません。
そして、何年たっても「gの天秤」は好きだなーと。
「検索エンジンこそ、現代の神の声」というストーリーと、目が離せなくなる「ゆらぎ」に心と目を奪われました。
歴代のMAID決勝選出作品を一同に介した体験会あったら、心を揺さぶられっぱなしで疲れそうだけど、最高に楽しいだろうなー。
今年のヒーローズ・リーグに応募された作品の展示ではなく、歴代ヒーローズ・リーグ応募作品の展示会をしてみたいな。動かなくなっている作品も多いだろうけど、これを機に復活させてみるとか!?
最後に、2016年のMAID決勝ででた名言がいまだに忘れられません。それは
「イノベーションは笑われるもの」。
うんうん。
最後の最後に。
他の過去作品まとめはこちらのカテゴリ(作品紹介)をご覧ください。
MAリーグ決勝、IoT受賞作品、おばかアプリ作品などの紹介ブログあります。
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