事例

未来の技術を扱うオープンイノベーション型ハッカソン 「デジタルツインハッカソン」

Point
✔用途開発を目的としたハッカソン
Unreal Engine上に3Dモデル化した日立の「中央研究所 協創棟」をもとに開催
ハンズオン開催や技術メンター参加など、技術サポートが充実

担当の方に、抱えていた課題と、依頼してよかったことについてお伺いしました。

お伺いした会社:株式会社日立製作所

オープンイノベーションの方法論検討のため、ハッカソンを開催

Q:抱えていた課題について教えてください

イノベーション創生を加速するための研究開発拠点「協創の森」が2019年4月にオープンされ、この場で活動しているのですが、オープンイノベーションで新しいものを作っていく方法論の確立を目指して、協創する上で必要なプラットフォームの形ってなんだろう?ということを模索していました。
その中で、拠点の3Dモデルなどのデジタルアセット等の部品はあったので、これをイベントの中で公開し、自由に使ってもらいながら、プラットフォームとしての要件を抽出できないだろうか?という思いで、ハッカソンを検討し、開催に至りました。
また、オープンにイベントをすることで、建物全体の社外PR、関連コミュニティとのネットワークにも期待しており、さらには、優秀なアイデアがあったら、うまく連携していけたらいいなという思いもありました。

参加者と一緒に盛り上げる形の運営ができた

Q:MAに依頼してよかった点は、どんなところでしたか?

フルオンラインのイベントは全く経験がなかったので、その部分に不安を感じ、当日のイベント運営をサポートいただくイメージでいました。しかし、実際にやってみると、最初の企画や、集客など、想像以上にやること・考えることが多く、企画部分から伴走いただいて、ほんとうに良かったなと感じています。
経験のある人に入ってもらわないとまわらなかったと感じたと同時に、一度経験したら次に自分たちでできるかというとそれも無理だなと感じました。

また、MAさんのアドバイスで、slackなどのツールを使ってメッセージが飛び交うカジュアルなコミュニケーション運営をはじめて経験したのですが、参加者と一緒に盛り上げる形で運営ができたのはとても良かったなと感じています。アドバイスがなかったら、「静かな対応」になっていたと思います。

ハッカソンの結果としては、アイデアソンのフェーズで140件、そこから6件のプロトタイプ開発が生まれましたが、ここまでのクオリティのものが作れるんだという「驚き」もありました。
そして、コラボレーションしながら共同開発していく「開発支援環境の充実化」のための要件なども学べたかと思っています。例えば、アイデア創出が目的であれば、アセットモデルはシンプルにすることが重要なんだな。など。
今回、アセットモデルをこだわって作り込んでしまいましたが、仮想開発環境が重くなるので、逆によくなかったな。など、学びも多かったです。


ここからは、ハッカソンの概要となります。

Unreal Engine上に3Dモデル化した日立の「中央研究所 協創棟」をもとに開催したハッカソン

ハッカソンテーマは、日立の「中央研究所 協創棟」で働く人々の「不」や「課題」の解決。
3Dモデル化した日立の「中央研究所 協創棟」をUnreal Engine上に構築し、それをもとにデジタルプロトタイピングを3日間で行いました。
ワークプレイスとしての生産性を高めていくためのアイデアが、バーチャル空間に多く誕生しました。

●日程:2021年2月
●ハッカソン名:Hack on Virtual
●主催:株式会社日立製作所 研究開発グループ
●運営:一般社団法人MA
●技術協力:Epic Games Japan 合同会社
●参加者:公募

内容(プログラム)

●Day1 アイデアソン・ハンズオン
10:00-12:00 Unreal Engineハンズオン(by EpicGames)*任意参加
13:00-13:30 オープニング・チュートリアル・アイスブレイク
13:30-14:00 開発環境についてのインプット
14:00-16:30 チームビルディング&アイデアソン
16:30-17:30 アイデア発表
17:30-18:00 成果フィードバック・交流会

●Day2,3 ハッカソン
10:00-10:30 オープニング・チュートリアル
10:30-17:00 ハッカソン
18:00-18:30 中間発表
18:30-20:00 予備時間・ハッカソン

10:00-10:30 オープニング・チュートリアル
10:30-17:00 ハッカソン
17:00-18:30 成果発表
18:30-19:00 審査
19:00-20:00 結果発表&交流会

場所

●オンライン会場:ZOOM
●アイデア発散:Googleスプレッドシート
●コミュニケーション:Slack

3Dモデル化した空間をもとに開発

ハッカソンの特徴は以下のとおりです。

  • 3Dモデル化した場所のもと、その場所の課題解決のプロトタイピングを考える
    Unreal Engine上に3Dモデル化した日立の「中央研究所 協創棟」をもとに、デジタルプロトタイピングを行いました
  • 技術サポート体制
    3D開発経験者の方を対象としたハッカソンでしたが、初心者の方でも参加しやすいよう、ハンズオンやメンターなど、プログラムに組み込みました。

<関連リンク>
ハッカソン告知ページ|株式会社日立製作所
イベント応募ページ|connpass
ハッカソンでの作品一覧|ProtoPedia
日立がハッカソンをオンライン開催、生産性高めるデジタルプロトタイピング競う|Mogura VR

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